オタクでモテなかった僕が、出会い系アプリでオタクの妄想を具現化したような女性に出会う話 前編
前説
僕は昔から疲れがたまると、後から思い出すと訳の分からない浪費を起こすことがある。たとえば、
リリース後1ヶ月しかやらないゲームに5万円をつぎ込んだことがある。意味不明だ。
同人音声を一度に2万円分買ったこともある。1作品2時間弱で1000円と考えると、40時間分も一度に買って聞けるのかというとほぼ聞けない。自分は無意味な浪費が好きなようなのだ。
今回話す事は、そんな素っ頓狂な癖が起こした話の1つである。
僕は理系で周りにほぼ女性がおらず、顔も良くない自分は女性関係に悩んだことがない。ずっと彼女がいないせいで、それがデフォルトとなっている。
高校の頃なんて親に
「お前は彼女作らんけど、ホモなの?」
と言われたくらいだ。ホモではない。実の親にそんなこと言われときにゃこの子供のような顔になる。当たり前だ。
オタク、マッチングアプリ始める
そんな自分が、何を思ったのかマッチングアプリに登録した。今流行りの
「pairs」という奴だ。互いに「いいね」を送りあうとマッチングが成立し、マッチング後のメッセージは有料サービスというアプリだ。マッチングアプリの大原則として、顔写真がないとほぼほぼマッチングしない。
ネットに顔写真など載せたことの無い、陰オブザ陰の者である僕は一抹の不安を感じながら顔写真を載っけてみる。
おそらくこの時の僕は、
稲川淳二の次に多く「怖いなぁ」と発していたと思う。
有料プランは何故か6ヶ月を買ってしまった。1番おすすめと書いてあったから何も考えずに1万円を支払った。浪費癖の悪いところである。
何だかんだ2週間ほど続けた結果、1人の女性とマッチングした。厳密には
5人とマッチングしてずっとメッセージが返ってきたのが1人だけだった。このアプリは女性は無料、男性は有料なために、女性側は割とドライに男を取捨選択する。5人に1人でも割といい方ではあろう。
その女性とは、猫が好きって話で盛り上がり、1週間後猫カフェに行こうとの話に。Lineを交換し、相手の顔写真を見てみる。ふむふむ、優しそうな笑顔の女性だ。元々、女性声優の数多の顔人二十面相のような顔に慣れてきた自分は、顔に対するこだわりがあまりなかった。女性声優、写真ごとに顔変わりすぎやろ。
強いて言えば、巨乳のメガネの似合うお姉さんがタイプだった。
当日まで、戦々恐々としていた。マッチングアプリはドタキャン、サクラなどが非常に多い。女性はお金を払ってないからいくらでも代わりはいるのだ。
当日を迎えた。集合場所で待ってたのは、メガネをかけた巨乳の美人なお姉さんだった。
後半へ続く(キートン山田)